事例レポート

(※ 過去バーションのDSシリーズでの利用事例を含みます)


ITSS-DS事例


NTTソフトウェア

個人のスキルの強みと弱みを明らかに。診断結果はキャリア設計の貴重な指針

※ 所属、役職等は記事掲載当時のものです(2006年掲載)

ITSS-DS事例


NTTソフトウェア

個人のスキルの強みと弱みを明らかに。診断結果はキャリア設計の貴重な指針

※ 所属、役職等は記事掲載当時のものです(2006年掲載)


 テスト導入を経て、2003年4月より本格的に「ITSS-DS」を活用した社員のスキル診断を実施。実施回数はすでに3度を数える。1人ひとりのスキルの強みと弱みを明らかにするのが最大の導入目的だ。
 「ITSS-DS」を中核とした研修コース提示システムを構築するなど、独自に活用法を広げている。

ITSSによるスキル診断の全社導入まで

ITSSによるスキル診断の全社導入まで

人材育成PDCAにおけるシステムの位置づけ

人材育成PDCAにおけるシステムの位置づけ

ITSSによるスキル診断の全社導入まで

ITSSによるスキル診断の全社導入まで

人材育成PDCAにおけるシステムの位置づけ

人材育成PDCAにおけるシステムの位置づけ

 NTTソフトウェアは、1985年にNTT研究所が母体となって設立された。当初は、NTTおよびNTTグループ会社からの大規模システムの開発を行っていたが、近年は、それらの実績をベースに、NTTグループに限らず広く一般市場にビジネスを展開。現在、従業員数は約1400人に達しようとしている。

 同社では、「ITSS-DS」によるスキル診断を、2003年4月から本格的に導入した。現在は原則として全社員が受ける体制となっている。

 そもそもNTTソフトウェアはどういう目的で「ITSS-DS」による診断を導入したのだろうか。「最大の目的は個人の強みと弱みを知るためです。チェックしたかったのは数値そのものではありません。どのスキルが高くて、どのスキルが低いかという傾向をつかむということです。もちろん、それは個人にとって大きな意味を持ちます。同時に、会社にとっても全社的なOJT、研修計画、資格取得計画などの計画を立てることができます」(エンタープライズ・ソリューション事業グループ基幹業務事業ユニットの鈴木あゆみ氏)。

 そうした目的に沿って、同社では「ITSS-DS」の最初の導入から現在に至るまで一貫していることが1つある。それは、診断結果を直接受講者の給与や昇進にリンクする人事評価には使わず、あくまで受診者の強み弱みの把握と、結果に基づく育成を目的としていることだ。これにより、受講者は素直に現状の状況を答えてスキルアップに繋げることができる。

 人事評価の基準のベースは、「会社にどれだけ貢献したか」である。そのための評価システムが、「ITSS-DS」によるスキル評価とは別に存在している。スキル評価と人事評価は管理部門も異なるため、混乱につながる心配はないという。 

受診者は3つの観点から職種を選択

 同社の利用法には、もう1つユニークな点がある。それは、社員が「ITSS-DS」の診断を受けるにあたり、得意分野、現在の業務、将来の希望、という3つの観点から職種を選択できるという点だ。つまり社員は最大3つまで職種を選択して、それぞれについて診断を受けられる。

 自分の得意分野はどれくらいのレベルにあるのか、今の業務を続けるにあたってどんなスキルを補強すべきなのか、将来のキャリア設計に向けて何をすべきなのか ──。社員は自分のテーマに応じて、柔軟に「ITSS-DS」を活用できる。

 また会社にとっても様々な利用法が可能である。「みんなに得意分野で診断してもらえば会社の底力が浮かび上がってくるだろうし、現在の業務で診断してもらえば育成の観点での補強すべきポイントなどが浮かび上がってくるはずです」(鈴木氏)。

診断結果を基に研修コースを提示

 今後は「ITSS-DS」の活用にどのように取り組んでいくのだろうか? 鈴木氏は次のように語る。「『ITSS-DS』を個人のキャリア開発設計に役立てられないか検討しています。例えば、将来プロジェクトマネジャーになるのであれば、現在このスキルが足りないので、この職種を経験させていく・・・といったプロセスを構築できると考えています」。

 また研修への活用も検討している。研修を受ける前と受けた後でスキル診断を実施し、どのような変化があるかを確認するといった使い方だ。「現在、自社独自の研修ロードマップの作成を予定しています。その作成にあたり、ITSSの評価結果を反映したいと考えています」(鈴木氏)。

 すでに同社は、「ITSS-DS」によるスキル診断を基に、社員1人ひとりに対して必要な研修コースを提示するシステムを独自に開発した。2005年度より全社に導入する。システムではスキル情報のほかに、人事情報、研修情報、研修履歴の大きく4つのデータベースを連携させ、一元管理するという。

 同社は今後も「ITSS-DS」を継続的に利用し、社員のキャリアマップを明確にしていくとともに、効果的な研修の設計に役立てていきたいとのことだ。今年の4月からは、「ITSSDS」を中核にした研修・資格・管理システム「TIRARE」の販売を開始した。同社にとって、「ITSS-DS」の活用法はますます広がりを見せていきそうだ。

Company Profile

エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社

所在地 東京本社:東京都港区港南2-16-2 太陽生命品川ビル25~28F(受付28F)
設立 1985年7月2日
資本金 5億円
URL http://www.ntts.co.jp/
事業内容 ソフトウェアの設計、開発、販売、運用・保守および品質管理に関すること。情報通信ネットワークシステムの設計、開発、建設、管理、運用・保守およびシステム評価に関すること。情報通信ネットワークを利用する情報提供、情報処理、決済(代理徴収を含む)、通信販売、通信教育など各種サービスの提供、各種情報制作およびそれらサービス提供に必要なシステムの賃貸・販売に関すること。ハードウェアの開発、製造、販売および設置に関すること。前述に伴う、新技術の調査、その応用開発、コンサルティング、教育および研修に関すること。
担当部署 エンタープライズ・ソリューション事業グループ基幹業務事業ユニット

基幹業務ユニットはお客様の基幹となりうる業務についてITを用いた業務改善を提案、実現し、よりよいシステムの構築行っていくことを共通のミションとしている。BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)およびeラーニングをベースとした事業もそのひとつである。


※記載内容は記事掲載当時のものです