事例レポート

(※ 過去バーションのDSシリーズでの利用事例を含みます)


ITSS-DS事例


シーエスティ

「ITスペシャリスト」の育成を経営目標に掲げ、ITSS導入を推進

エンジニアが自ら選んだ3職種で診断を行うことでより客観性が増し、「自己申告制度」の具体性・綿密性が補強され、将来の評価制度改革への大きなステップとなった。

管理部 シニアマネージャー 

頓宮 憲(とんぐう ただし)氏 

※ 所属、役職等は記事掲載当時のものです(2009年5月1日掲載)

シーエスティ

「ITスペシャリスト」の育成を経営目標に掲げ、ITSS導入を推進

エンジニアが自ら選んだ3職種で診断を行うことでより客観性が増し、「自己申告制度」の具体性・綿密性が補強され、将来の評価制度改革への大きなステップとなった。

管理部 シニアマネージャー 

頓宮 憲(とんぐう ただし)氏 

※ 所属、役職等は記事掲載当時のものです(2009年5月1日掲載)


 シーエスティは、社員の約7割が運用系の業務に従事しており、市場でも「運用に強い会社」との評価を得ている。取引先から「ITSSの職種でどんなレベルのエンジニアがいるか」と問われ、自社のエンジニアのスキルを正確に把握したいと考えたことがITSS導入のきっかけだ。

「ITスペシャリストの育成」を中期目標に掲げ検討

 「『運用に強い会社、シーエスティ』という自負があるものの、会社の強みや弱みをしっかり分析したことはなく、会社の目標に応じて将来を担う社員の育成が出来ていたかというと十分ではなかった。」と頓宮氏は語る。
  そこで、まず社員の現状を把握するためにITSSの導入が方針として出され、2006年度~2008年度の3カ年の中期経営計画の1つの柱として「ITスペシャリストの育成」が掲げられた。
 そして、「社員のスキルの把握と育成」、「自社のスキル分布の把握」そして「研修制度の見直し」を具体的な目標として設定した。「新しいITスペシャリストを育成できる職場の開拓」が、中期経営計画の施策のひとつとなったわけだ。
 導入に際しては、ITSSのスキル診断を「継続的」に実施し、診断を踏まえた研修でスキルを上げていくという考え方を当初から持っていたとのことだ。
 ITSS導入時の課題について「社員へのITSSの理解度の向上」「研修と経験のバランスをどう見るか」「人事制度とのリンク」が挙げられた。そのうち「人事制度とのリンク」は診断結果をそのまま評価に反映するということはできないため、次回以降の課題としたところなど、活用のステップを導入当初から考えていたことがうかがえる。

導入に際しては、社員への説明会を開催し理解

 「2006年に『ITSSを半年で研究せよ』という指示が経営陣からあり、非常に短い期間ではあったが、すでに導入にしている関連会社からの経験に基づくアドバイスやiSRFの方々のご教授によって、なんとか導入にこぎつけることができた。経営陣を巻き込んだ点も成功の要因。」と頓宮氏は語る。
 導入に際して、「なぜITSSが当社に必要か」ということを社員に伝える必要があり、説明会を開催し、理解を得て診断を実施したことも大きなポイントだ。
 実際の受診は、30分ぐらいなので自宅で受診するように指示し、また自宅でできない場合は本社研修室で受診してもらったとのことだ。受診環境の整備も忘れないのは、重要なことだ。人事制度の中にある「自己申告制度」に、「ITSSの目標 管理」という項目を新たに入れ、2008年4月から新しい研修制度もスタートさせたそうだ。ITSSに対応した独自の研修ロードマップに基づいて、eラーニングを受講できる。当初は一人3コースまでという制限があったが、現在では制限はなく、自由に受講できる制度となっている。