事例レポート

(※ 過去バーションのDSシリーズでの利用事例を含みます)


ITSS-DS事例


シーエスティ

「ITスペシャリスト」の育成を経営目標に掲げ、ITSS導入を推進


(前ページからの続き)


 「ITSS-DS」を選択した理由はユーザーの利用実績の多さと「豊富なオプション」による「拡張性」。3職種を選べる「3職種受診による職種間比較」は特に便利だとのこと。3つの職種で受診させることで、エンジニア個人個人にキャリアパス を描かせ、自分自身を見つめさせるという効果もあり、ITSSのレベルアップを目指す目標管理で具体的な指導が可能になったようだ。
 診断結果から研修への活用についてたずねると「求められる職務要件」や「現有する課題」から研修のテーマを設定・定義し、一貫した研修計画のもと2008年度から研修をリニューアルしているとの答えが返ってきた。

最大の課題は「自己申告」と「会社目標」とのすり合わせ

 診断結果を踏まえて研修を受け、職場で経験を積んで、本人だけではなく職場の管理者や会社全体で社員をサポートして徐々にレベルが上がっていくものだ。
 複数の職種と専門分野にまたがって仕事をしている社員も多く、実際に診断するときに複数の職種にまたがっている場合はどうするかのという疑問を持つものも多くいたとのこと。主たる職種を選ぶのか、一番得意とするものを選んでいいのか、というあたりも悩みどころ。定期的なジョブローテーションや研修ロードマップのメンテナンスも実施していく必要があると考えている。

 最大の問題は「自己目標」と「会社目標」のすり合わせだと頓宮氏は言う。自分のやるべき仕事の目標感がある一方、会社としては市場や将来をにらんで「ITスペシャリストの育成」という目標を打ち出している。現場と会社の目標とのすり合わせをきちん行い、研修の機会提供やジョブローテーションを行うことで、社員に会社の姿勢を見せていく必要があるとのことだ。

大切なのは「継続的な実施」と「長期的な育成」

 「スキル診断の実施自体に関しては事前説明など準備運動で負荷はかかりますが、導入自体は担当者としてはそんなに難しくないという感想を持っています。一番大変なのは、継続的な実施と長期的な育成ですね。要は診断をして終わりではなくて、その診断結果を踏まえ、どうやって会社が社員を育成し、仕事を確保するのかなど社員に見える形にしていく必要があります。また、長期的な視点で育成を考える必要があります。」(頓宮氏)
  現場で働く社員の理解が一番重要と考え、社内における説明会や診断の場の提供、さらには目標管理の指導、研修など環境整備を行い、ITSSの意義を理解してもらう努力や方法は同じような立場にあるIT企業の育成管理責任者に大いに参考になるに違いない。

Company Profile

株式会社シーエスティ

所在地 東京都台東区蔵前2-6-3
設立 1972年12月
資本金 3,000万円
URL http://www.cstweb.co.jp/
事業内容 情報処理システムの導入、運用、管理、ソフトウェアの設計、開発
担当部署 管理部

会社の財産である「人」に関する業務(社員の採用、育成、福利厚生などの管理)を行う部門。経営計画の目標設定と密接につながる「人材育成」に特に力を入れている。


※記載内容は記事掲載当時のものです