若手エンジニアの意識変化が会社を変える
── これまでの取り組みを振り返って、得られた成果はなんですか。
林 「キャリアチャレンジシステム」や「ITSS-DS」についての理解が進むにつれ、現場からは『これはよく使いこなしたらすごいね』という声が上がってくるようになりました。現場のエンジニアが評価し、自分たちのものだと認識してくれたことが、大きな成果のひとつですね。
太田 エンジニアは自分たちの診断を自分たちで考え、自分たちで作り上げてきました。一部の専門職種についても「ITSS-DS」を通じた共通の枠組みを得たことで、自部門の特殊性をことさらに言う風潮が変わりました。仕事に対してのモチベーションが上がってきたように思います。
内田 エンジニアは自分たちのためになる「仕組み」を必要としていました。「キャリアチャレンジシステム」は3つの特徴を持っています。1つ目は簡単に入力できること、2つ目は可視化できること、3つ目は人事異動があっても簡単に引き継げるので、個人の情報の継続性が確保されたことです。そして、各部門の集計も簡単にできるため、部門間の競争意識も生まれ、モチベーションが上がりましたね。
制度のブラッシュアップと社員のさらなるレベルアップを
── これから取り組みたいことや課題はなんですか。
太田 今年度から次年度にかけて、「解析エンジニア」用に独り立ちするための人材像を新しく「定義」していく予定です。これができれば「制度は自分たちのものである」という意識がさらに高まると思います。
林 若手の社員の意識が変わり始めましたので、さらに研修プログラムも充実させて若手社員の早期戦力化を行いたいと思います。また、当社では中電CTIプロフェッショナル(CCP)認定制度というものを3年前から導入しているのですが、「解析エンジニア」職種の認定制度も導入しようと検討しています。
内田 ITSSを導入したことで、特に若手の社員の間でプロとしての意識が出てきました。『私は、アプリケーションエンジニアのレベル3』という意識です。あと3年でさらに多くの社員にこうした意識を植え付けていきたいと思います。また、入社5年目のエンジニアのうち「レベル3」の人材は現在のところ1割強ですが、これを5年のうちに2割以上になるようにもっていきたいと考えています。重点職種におけるハイレベル人材の育成や中間管理職のマネジメント力強化も課題です。
── さらに人材が成長していく仕組みをお考えですね。本日は長時間ありがとうございました。
Company Profile
株式会社中電シーティーアイ
|
※記載内容は記事掲載当時のものです