事例レポート

(※ 過去バーションのDSシリーズでの利用事例を含みます)


ITSS-DS事例


中電シーティーアイ

柔軟性のある「ITSS-DS」と、簡単に入力できる「キャリアチャレンジシステム」がキャリアと目標を描く鍵


(前ページからの続き)


実施時には、現場の理解が一番重要

 ── 導入段階になって、なにか問題が起きませんでしたか。



技術本部 人材開発部 企画グループ 専門課長
林 達也 (はやし たつや) 氏

 スムーズな導入のためには、現場の社員の理解を得ることが一番重要です。ITSSそのものへの理解や、スキル診断「ITSS-DS」を実施することの目的と意味合いを十分に理解してもらう必要がある。そのため、何回にも分けて説明会や研修を実施し、現場のマネージャーには、特に理解を深めてもらうように意識しました。
 ところが、一部の職種がネックになりました。「解析エンジニア」という専門的な技術職です。この職種については別に委員会を立ち上げて、当初から、自分たちの人材像、自分たちの診断を作り上げる体制を整えることにしました。

技術本部 人材開発部 企画グループ 専門課長
林 達也 (はやし たつや) 氏

太田 「解析エンジニア」は私の以前所属していたエンジニアリング部門にある職種で、ITSSの職種群のどれに読み替えても当てはまらず、最初はITSSを活用できないと考えていました。
 ところが「ITSS-DS」では、既存のITSSの枠組みを利用して自社に合う「職種」を作り上げることができるとわかり、これなら自分たちの仕事に合う仕組みができると思ったのです。
 関係する事業部長、部長、グループリーダーで委員会を組織し、スキル項目や経験を問う達成度指標の質問を煮詰めていきました。その後、モニター受診をして、質問の妥当性やレベル感の調整を行いました。ITスキル研究フォーラムの方々のサポートもあって、比較的容易に仕上げることができました(図3)。
 「解析エンジニア」という社内でも特殊な職種も設定することができて、全社そろって受診できたことは大きかったです。「キャリアチャレンジシート」への取り組みも大いに進み、他職種・他部門にもよい影響を与えたと思います。

図3.独自に設定した「解析エンジニア」職種の人材像。「ITSS-DS」上で他の職種と同様にスキル診断が可能

解析エンジニア